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飛距離と可動域
今の飛距離で満足していますか?
ゴルフの飛距離を伸ばすには可動域が重要?
「もっと飛距離を伸ばしたい」と考えたとき、多くのゴルファーが最初に思い浮かべるのは筋力トレーニングではないでしょうか??
もちろん、スイングスピードを高めるためには筋力も必要です。しかし、筋肉を鍛えるだけで飛距離が大きく伸びるとは限りません。身体の可動域が狭い状態では、せっかく身につけた力を十分に発揮できないことがあるからです。
ゴルフスイングは、腕だけでクラブを振る動作ではありません。足元で地面を踏み、下半身から骨盤、背骨、肩、腕、クラブへと力を順番に伝えていく全身運動です。
この力の流れがスムーズにつながることで、無理に力まなくてもヘッドスピードが上がり、ボールへ大きなエネルギーを伝えられるようになります。
一方で、股関節や胸椎、肩関節などの動きが悪くなると、身体の回転が途中で止まりやすくなります。その結果、腕の力だけでクラブを振ったり、腰を必要以上に反らせたりする動きが増え、飛距離が落ちるだけでなく、腰痛や肩の痛みにつながる可能性もあります。
今回は、ゴルフの飛距離と身体の可動域がどのように関係しているのか、そして飛距離を伸ばすために意識したい身体のポイントについて解説します。
飛距離を伸ばすために可動域が必要な理由
ゴルフの飛距離は、単純な腕力だけで決まるものではありません。ボールを遠くへ飛ばすためには、クラブヘッドを効率よく加速させ、インパクトの瞬間に力を集中させる必要があります。そのために重要になるのが、身体を大きく動かせることと、各関節が適切なタイミングで動くことです。
特にスイングで重要になるのが、股関節、胸椎、肩関節の可動域です。
股関節は、バックスイングとダウンスイングの両方で身体を支える土台になります。右打ちの場合、バックスイングでは右股関節に身体を乗せながら骨盤を回転させ、ダウンスイングでは左股関節へ体重を移しながら身体を回していきます。
股関節が硬いと、骨盤を十分に回転させることができません。すると、上半身だけで無理にひねったり、身体が左右へ大きく流れたりしやすくなります。
身体が流れると、足元で生み出した力をクラブまで伝えにくくなります。毎回同じ位置でボールを捉えることも難しくなるため、飛距離だけでなく方向性にも影響します。
次に重要なのが胸椎です。胸椎とは、背骨のうち胸の高さにある部分を指します。
ゴルフスイングでは、胸椎が回旋することで上半身と下半身の間に適度なねじれが生まれます。このねじれをダウンスイングで解放することが、クラブを加速させる力の一つになります。
胸椎の回旋が不足していると、身体を回そうとして腰を過剰にひねることがあります。しかし、腰の部分は胸椎ほど大きく回旋する構造ではありません。
胸椎や股関節が動かない分を腰で補い続けると、スイング後に腰が張る、ラウンド後半になると腰が痛むといった症状につながることがあります。
肩関節や肩甲骨の動きも欠かせません。
バックスイングでは、腕を上げながら肩甲骨が動き、クラブを振り上げるためのスペースをつくります。肩や肩甲骨の動きが悪いと、トップの位置が浅くなったり、肘が不自然に曲がったりしやすくなります。
その状態で無理に大きく振ろうとすると、身体が起き上がる、頭が動く、腰を反るといった代償動作が起こります。
飛距離を伸ばすためには、ただ可動域を広くすればよいわけではありません。大切なのは、スイング中に必要な範囲を、力まず安定して動かせることです。
柔らかくても身体を支えられなければ、スイング軸がぶれてしまいます。反対に、筋力があっても関節が動かなければ、クラブを十分に加速させることができません。
可動域と安定性の両方がそろうことで、筋力を効率よく飛距離へ変えられるようになります。
飛距離アップのために整えたい身体のポイント
飛距離を伸ばしたい人は、ドライバーを何度も振る前に、自分の身体がスイングに必要な動きをできているか確認することが大切です。
まず確認したいのが、股関節の回旋です。
両足を肩幅程度に開いて立ち、骨盤をなるべく正面に向けたまま、上半身を左右へひねってみてください。このとき、膝や足が大きく動いたり、身体が横へ流れたりする場合は、股関節や胸椎の動きが不足している可能性があります。
股関節を整えるには、前後に開くストレッチだけではなく、内側と外側へひねる動きも取り入れることがポイントです。
椅子に座って片足首を反対側の膝に乗せ、背筋を伸ばしたまま身体を前へ倒すストレッチは、お尻周辺の柔軟性を高める方法の一つです。
ただし、強く押し込む必要はありません。呼吸を止めず、股関節の周辺が心地よく伸びる範囲で行いましょう。
次に確認したいのが、胸椎の回旋です。
横向きに寝て、股関節と膝を軽く曲げます。両腕を身体の前で重ね、上側の腕を反対側へゆっくり開いてみてください。
このとき、膝が浮いたり、腰だけが反ったりする場合は、胸椎の動きが十分に出ていない可能性があります。
胸椎を動かすときは、腕を無理に床へつけようとするのではなく、胸を開くイメージで行うことが大切です。息を吐きながらゆっくり動かすと、肩や背中の余計な力が抜けやすくなります。
肩甲骨周辺では、胸の筋肉や広背筋の柔軟性も確認しましょう。
デスクワークやスマートフォンを見る時間が長い人は、肩が前に入り、背中が丸くなりやすい傾向があります。肩が前に入った状態では、腕をスムーズに上げにくくなり、バックスイングも小さくなります。
壁に手をついて胸を開くストレッチや、四つ這いの姿勢から両手を前へ伸ばして背中を伸ばす運動を取り入れることで、肩周辺の動きを整えやすくなります。
また、足首の可動域も意外と重要です。
ゴルフスイングでは、足裏で地面を捉えながら体重を移動させます。足首が硬いと、前傾姿勢を保ちにくくなったり、切り返しで身体が浮き上がったりする原因になります。
壁に手をつき、かかとを床につけたまま膝を前へ動かす運動などを行い、足首がスムーズに曲がる状態をつくっておきましょう。
可動域を改善するときに注意したいのは、ラウンド直前に長時間強く伸ばし続けないことです。
スタート前は、関節を止めた状態で伸ばし続けるよりも、身体をひねる、腕を回す、股関節を動かすといった動的なウォーミングアップが向いています。
ゆっくりした素振りから始め、身体が温まってきたら少しずつ振るスピードを上げていきましょう。
身体の可動域は、一度ストレッチをしただけで大きく変わるものではありません。毎日少しずつ動かし、正しい動きを身体に覚えさせることが重要です。
また、左右差が強い場合や、動かしたときに痛みが出る場合は、無理に伸ばさないようにしてください。硬さの原因が筋肉だけではなく、関節や過去のけがに関係していることもあります。
自分では柔らかさの問題だと思っていても、実際には身体を支える筋力やスイング中の動かし方に原因があるケースも少なくありません。
身体が変わればスイングも変わる!
まとめ
ゴルフの飛距離を伸ばすためには、筋力だけではなく、股関節、胸椎、肩関節、肩甲骨、足首などの可動域が重要です。
身体がスムーズに動くことで、足元から生まれた力を骨盤、背骨、肩、腕、クラブへと効率よく伝えられるようになります。
反対に、身体の一部が硬くなると、腕や腰に頼ったスイングになりやすく、飛距離の低下やショットのばらつき、身体の痛みにつながることがあります。
飛距離を伸ばしたいときは、力いっぱいクラブを振るだけではなく、自分の身体がスイングに必要な動きをできているかを確認してみましょう。
Body Conditioning 京橋院では、股関節や胸椎、肩甲骨などの可動域を確認し、一人ひとりの身体の状態に合わせてストレッチやスポーツマッサージを行っています。
「以前より身体が回りにくくなった」「ラウンド後半にスイングが崩れる」「飛距離が落ちてきた」と感じる方は、スイングだけではなく、身体の動きにも目を向けることが大切です。
無理に力を入れなくても振り切れる身体をつくることが、安定した飛距離と長くゴルフを楽しめる身体づくりにつながります。
